毎週第1,3金曜日は、歴史上有名な武士や武芸者が詠んだ短歌「武道歌」を紹介しています。古くから伝わる言葉の中には、少し視点を変えて読めば、現代に生きる私たちにも役立つものが
あります。
今月も、柳生家の家臣、庄田喜左衛門(江戸時代前期 生没年不明)の歌を取り上げます。
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兵法に敵の心を知るものは 人を見る目のまなこなりけり
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敵の心は目を見れば分かる、人の心は目に表れる、と述べている歌ですが、「人を見る目」を、自分の判断力、洞察力と考えればさらに深い意味になりそうです。どんなに相手の目を見たとしても、こちらに心の動きを読み取る感性、感覚がなければ何も分かりません。見るだけでなく、見てその奥を知ることができるように、日頃から自分の感覚を磨いておきたいものです。
現代に活かす武道歌(18)