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ファシリテーションの基礎となる思考方法(9)

 こんにちは! 
 毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
 本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。その基礎となるのがロジカル思考で、それを活用したフレームワーク(思考の枠組み)をひとつずつ紹介しています。
 議題に対し、ありとあらゆる意見が出され、議論し、皆が納得する結論が示されるのが良い打合せや会議です。
 しかし、そうしたくても、意見が多すぎてどうまとめたら良いかわからないという声は多く聞かれます。
 そこで使いたいのが『ハイ・ロー・マトリクス』です。2つの評価軸(マトリクス)を設定し、それぞれの高い(ハイ)・低い(ロー)で意見を振り分け優先順位を決めるフレームワークです。
 例えば『どうすれば残業削減は出来るか?』の議題で話し合い。「ノー残業デーを設定する」「定時で強制的にPCの電源を落とす」「定時退社したら褒美が出る」「啓発用ポスターを貼る」「労務管理担当が巡回する」「業務効率化の研修を受ける」といった意見が出てきたとします。
 そして、案を分類できそうな2つの評価軸を定めます。ここでは「実現性(本当にできるのか)」と「実効性(効果はあるのか)」を使います。
例えば今回の案の中で、啓発用ポスターはすぐに作って貼れるので実現性はありますが、みんなが見慣れてしまえばあまり効果はないかもしれません。このように、それぞれの案について実現性、実効性のあるなしを考えてみてください。
 評価軸を組み合わせれば象限が4つ出来るので、そこに意見をマッピングします。
 完了したら優先順位を付けますが、その順番を示します。
 最初に取り組むべきは、実現性と実効性がともに高い案です。
 次は、実現に時間はかかるが実効性が高い案で、長期的な取り組み方法を検討します。
 続いての、実現性は高いが実効性は低い案はすぐに着手、継続効果を期待します。
 最後の、実現性も実効性も低い案は採用するかどうかを皆で決めます。
 今回は「実現性×実効性」で優先順位を付けましたが、他の評価軸では、「費用×効果(ペイオフマトリクス)」、「チャンス×リスク」「影響度×不確実性」などがよく使われます。
 次回は『ディシジョンツリー』を紹介します。

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