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「接遇のチカラ」(39) 新年度によせて~思っていても伝わらない

こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。新年度が始まりました!人それぞれのスタートがあり、気持ちが新たになる季節ですね。
さて、先日、私はある企業の新入職員研修をしました。テーマはもちろん「接遇」です。電話応対などを含めたものでした。受講者は新社会人がほとんどですが経験者もいました。皆さん熱心に臨んでくださり、講師として嬉しく感じました。
研修が終わった後の話です。事務担当の方から、この受講者さん達と入職前に様々な手続きをした時の苦労話を聞きました。
「今どきの若い人って、電話やメール使えないのかなぁ?」
電話では名乗らないし、出た人にいきなり要件を話し始める。
メールでは要件を箇条書きに書くだけで、自分の名前はもちろん、挨拶なども書いていない。そんなやりとりを複数人としたので、とても疲れたそうです。
そこで、研修前のヒアリングを思い返しました。受講者のうちの約8割が「家に固定電話は無い」と答え、更に「固定電話を使ったことがない」という人は2割ほどいました。私はこの数字が事務担当の方の話と結び付き、ハッとしました。「固定電話に不慣れ」だけではなく、自分の電話やメールに対する「常識」と違うことに改めて気がついたからです。携帯やSNS通話では目的の相手に確実につながります。だからこそ、名乗る必要はありません。メールも気心の知れた友だちのとのコミュニケーションツール(SNS含む)なので、用件だけで通じます。もしかすると、新入職者の受講への意気込みは、未知のものを取得しようとする心の現れだったのかも、と感じました。
「常識」は人それぞれですし、時代の流れによっても変わっていきます。新しく出会う後輩を指導する時には、自分の中の「常識」に囚われることないようにしていきたいですね。そうして自らのアップデートを重ねていきましょう。新年度はそんなチャンスにあふれた時なのです。

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