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緊張との向き合い方(5)

こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。

 これまで4回にわたって人前で話すときの緊張との向き合い方について、「準備段階」「話す直前」「本番」それぞれの対策をお伝えしてきました。だけどどうしても身体がちぢこまる方は、まだまだいらっしゃるのではないでしょうか。そのような、どうしてもあがってしまう人は、それが「いけないことではない」と覚えておいてください。緊張するのはダメではない。むしろそうなるのは「当たり前」で「望ましい」ぐらいに考え方を変えるとよいでしょう。

 そもそも緊張はなぜ起きるのでしょうか。思わぬ失敗や低い評価、他人にみっともないところを見られる、などへの恐れが主な原因と言えます。あなたが今からやるプレゼンテーションを大切な機会だと捉えしっかり準備をしてきたのなら、なおさらそれらへの恐れは強くなるはずです。だから真剣であればあるほど緊張するのです。話し始めて心臓がドキドキしたら、手が震えてきたら、「自分はものすごくがんばったんだ」と自分にささやいてみてください。そして「だから失敗を恐れて緊張するのだ」とその状況を受け入れましょう。「なんでこんな時に」と足のガクガクを止めようと焦るよりもずっと楽になります。いやしっかり準備をしないときでも緊張する、というときも「そりゃうまくできるわけがない。不安になっても仕方がない」と一旦その状況を受け入れましょう。案外スムーズに言葉が出てきたりもします。

このようにものの見方を変えることでストレスを軽減させる手法は、「認知行動療法」として活用されています。不安を多く抱えた人の心の問題を取り除くことができる、とカウンセラーの間でも定評があります。何が何でも緊張を避けようとするのではなく、受け止めて開き直るぐらいの気持ちで向き合っていきましょう。

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