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ファシリテーションの基礎スキル 傾聴(18)

 こんにちは!毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
 本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
 今月は、「話を促進させる一言」をテーマに、状況に応じた「一言」「言い回し」を解説しています。
 今回は、本質をつかみたい場合の言い回しです。
 会話しながら、「話の核心が見えないな」「本音が別にあるのかも」と思ったことはありませんか。
 話し手の伝えたい内容が今一つ判然・明確ではないときは、表面的な言葉を鵜呑みにせず、「なぜ?」「中でも?」を使い、隠された本音や事実を逃さないようにしましょう。
 例として、上司が部下の業務提案を聴いている場面を挙げます。
部下「~以上が企画内容です。ぜひやらせてください」
上司「う~ん、悪くはないが… なぜそんなにやりたいの?」
部下「はい、今が絶好のタイミングだからです」
上司「なるほど、中でも一番大切なことは何かな?」
部下「・・・上半期は販売数が絞られたため、欠品売り逃しが多かったですよね、同期のAさんの企画でしたが…」
 提案した企画が具体的な業務に落とし込まれるためには、話し手と聴き手双方が、それをやるべき理由や意義について理解・納得していくことが重要です。話し手から切り出せない場合は、聴き手から働きかけていきましょう。
 事例では、部下の本音が同期社員への対抗心であり、不完全と思える企画を採用した会社へ不満があると判明しました。また、上司としても「部下の提案はAさん案と比べて何が新しいのか」「Aさん案が考慮した点を部下は検討したのか」など、提案内容をより詳細に検討できます。
 その他、似た表現に「本当は?」「つまりは?」などがあります。
 ただし、「本当にそうなの?」と懐疑的な口調で問われたら、相手は詮索されているように感じ、話すのをためらいますので気をつけましょう。
 次回は、膠着した会話を元に戻す言い回しを紹介します。

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