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ファシリテーションで多様性を活かす(21)

こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
本エッセイでは、業種を問わず多くても10名までの打合せや会議を想定し、進行するうえでのポイントとなる様々なファシリテーション・スキルを紹介しています。今回(第4回)は『会議の進行役にふさわしい人は誰?』を解説します。
あるファシリテーション研修の指導中、参加者から次のような相談を受けました。
「うちは総社員数7名です。社長である私が会議の司会進行をしても良いのでしょうか?」
それに対して私は「目的次第です」とお答えしました。
例えば、決まったことを一方通行で周知する、すなわち通達的な内容であれば、社長が司会を務めるのは問題はありません。
しかし、そうでない場合は避けたほうが良いでしょう。社長という役職は議事に対する決定権を有しています。そのような人物が司会進行をすることで、自分に都合の良い意見だけを採用し、反対に、自分の意に沿わない発言を無視してしまうなどが起こりえます。
組織の意思決定に関わるプロセスとして会議は大事な活動です。不公平感を無くし、社員が「意見の出し甲斐がある」「ぜひ参加したい」と思う魅力あるものにしたいですよね。
その意味においては、会議の目的達成に至る過程で、次のようなことが大事な要素ならば、社長は司会という役割を手放し、議題に対して中立的な立場にいる人物を充てるのが良いでしょう。
○社長にも一参加者として会議に参加してほしい
○社員同士で議論しあい結論を出したい
○賛成反対問わずたくさんの意見が欲しい
他に、社員教育の一環として、若手社員や異動したての人物に司会進行役をさせてみるのも手です。それにより、その人がどれくらい仕事へ関わっているのか、議題をどの程度理解しているのかを確認することができます。このやり方の利点は多く、職場に慣れていない人が客観的な視点で議題を扱うことで、これまで経験者同士では「当たり前」「慣れているから」と見過ごしていた仕事の抜け漏れが判明したり、うまくいかない工程の原因が見つかる場合があります。
次回は「オンラインにおける会議の場づくり」を解説していきます。

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