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ファシリテーションで多様性を活かす(17)

 こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
前回まで、ファシリテーションの5つの重要ポイントとして、『会議や話し合いの目的』『目標』『プログラム』『参加者』と、4つ挙げてきました、
今回は、ファシリテーションの重要ポイントの最後(5つ目)として、“グランドルール(またはグラウンドルールground rule)”について解説します。
 話し合いや議論の仕方は、メンバーや組織によってさまざまです。そのため“決まり”や“規範”を共有しないと、険悪な展開になる場合もあります。決まりや規範をここではグランドルールと総称します。
グランドルールは、全員が平等に発言でき、メンバーの積極性を高め、特にビジネスにおいては予定の時間通りに終えるために設定されます。
例をいくつか紹介します。まずは一般的なものです。
・携帯電話はマナーモードにしてください。
・人の話を最後まで聞きましょう。
・否定や反対意見を述べる際は、必ず代案を提案しましょう。
続いて、モチベーションを高める表現です。
・楽しくやりましょう!
・未来を意識して発言しましょう!
・全員が話せるようにしましょう!
また、会議の特徴に合わせてその場で作ることもあります。メンバーの発言が長くなりそうなときは以下のような表現をおススメします。
・発言は一人3分以内で納めましょう。
・結論から先に、端的に話しましょう。
・3分経った時点で、ベルを鳴らしますので発言を止めてください。
 他にも、議論の膠着が予想される場合は、「決め方を決めておく」ことが大切です。
 ・予定時刻までに決まらなければ、議長一任とする。
 ・(同じく)多数決とする。
 ・(同じく)二案に絞り、決戦投票とする。
 なお、使用を避けるべき表現としては「〇〇ない」という否定形があります。例えば、「3分以上しゃべらない」は、むしろ3分以上しゃべっている姿を想起させてしまい、抑止効果が低くなります。
次回は、ファシリテーションの実践ポイントとして『意見と人を切り分ける』を紹介します。

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