メルマガバックナンバー 大嶋友秀執筆記事

「営業でつかんだコミュニケーションのツボやコツ!」(23)

 みなさん、こんにちは!スピーチコーチの大嶋友秀です。
 営業の商談をテーマにした17回目です。今回は価格交渉から考えます。ここで大きくものをいうのが理由を支える根拠です。
 顧客が、提示された金額で納得できれば商談は成立するでしょう。しかし「高いですね」と言われたら交渉が必要です。ここでは、営業パーソンは金額を下げて折り合いを探すことにしました。その交渉の例を見てみましょう。
顧客から「もう少し値段が下がりませんか」と言われました。
●ケース1
営業「わかりました。そちらの予算に合わせますよ」
顧客「(最初の値段に意味がなかったな)・・・」
●ケース2
営業「頑張っても5%が限度でしょうか。原材料の原価、工数を考えればこれが精いっぱいです。いかがでしょうか」
顧客「(納得できる)こちらも検討してみましょう」
ケース1では、提示した値段に根拠がありません。しかしケース2では、根拠があきらかになり、そこから大きく値引きできないのが伝わります。
他の仕事の場面も見てみましょう。上司が部下に資料のまとめを依頼しています。
「この資料を急いでまとめてください」
●ケース3
部下「金曜日まででいいですか」
上司「火曜日までに何とかできませんか」
部下「わかりました」
上司「(やればできるんだろ)・・・」
●ケース4
部下「申し訳ないですが、今別件がありまして、その締切りが木曜日です。その後急いでやって、金曜日になります。どうしましょうか」
上司「(納得できる)わかりました。それなら金曜日でいいです」
ケース3では、部下が考えなしに返答していたのがわかります。これでは上司との信頼関係を築けません。ケース4は、部下が根拠を示したので、上司は状況が分かり、納得できました。
このように、根拠は仕事の上での大きな信頼をもたらすものなのです。
では、またお会いしましょう。

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