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「接遇のチカラ」(49) 「座談十五戒」から学ぶ~自慢屋たるなかれ

こんにちは!第2・4月曜日を担当するコミュニケーション講師の松原です。
コミュニケーションに接遇のスキルを活かします。徳川夢声氏「話術」の「座談十五戒」で、このコツを学びます。

○第8戒 自慢屋たるなかれ(P80~81)
 前回は愚痴も会話の「薬味」になればよい、というものでした。しかし、自慢は薬味には難しそうです。徳川夢声氏も「自慢をして、相手に好感をもたれる場合は、ほとんど絶無です」と言い切っています。
その上で、夢声氏が面白い、と感じたのは愚痴と自慢を「両方兼ねている人」です。例に挙げたのは、自虐から自分の奥様自慢を延々と繰り広げ、周囲を困惑させる男性です。
『こんな不幸な亭主を持っていながら、感心なのは家内です。まァ、あのくらい辛抱強い女はありますまいな。絶対にイヤな顔を見せないんです。つまり育ちが好かったからですな。 それに昔から、顔の美しいものは心も美しいと言いますが、いや、けっしてノロケではありません。ご承知の通り、あれは娘のころは鍋町小町と言われたくらいで・・・・・・』
愚痴と自慢どちらかで墓穴を掘るのではなく、なんでまた、両方!と観察しています。
先日、同じような体験をしました。自称「機械音痴」の女性が、オンラインで慌てた、と話しました。それが苦労話と思いきや、手助けをした旦那さん自慢が止まらないのです。
「私はダメだけど、ダンナはすごいの。いろんな設定とか、ささっとしちゃうの。理系だし、仕事も…(続く)」
楽しく旦那自慢をする彼女に対し、私たちには「この話、いつ終わる?」と辛い時間でした。夢声氏は「こういう人物は、世の中を見る視野が狭小で、何んでも自己中心にしか考えることができないからです。一言にしていえば、困ったエゴイストなのであります」と評します。
愚痴も不快ですが、「すごいでしょ!」の吹き散らかしはもっと嫌われます。愚痴も自慢も「薬味をちょっぴり」、そして話し続けるエゴイストにならないように努めてくださいね。
次回の「法螺吹きたるなかれ」で、つい話を盛ってしまうことを考えます。

※「話術」(新潮文庫) 著者:徳川夢声 新潮社
(1947年に秀水社から出版されたが、2018年に新潮社より復刻)

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