メルマガバックナンバー 占部正尚執筆記事

ハラスメント問題について考える(14)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
 ハラスメント問題について考える(14)ペップトーク
                  占部 正尚

 ハラスメント問題を解決する手段のひとつに、相手のやる気を
引き出し、効果的に叱ることにも結び付くペップトーク(勇気づ
けの言葉)という、主に4つのステップから成り立つ手法があり
ます。
 第1のステップは「事実の受け入れ」です。たとえば部下がな
かなか成果を出せない場合、短絡的に「ダメじゃないか!」と怒
るのではなく、「今はやり方が分かっていない段階なんだ」と、
まずは現状を把握して受け入れます。
 第2のステップは「ポジティブな発想変換」です。部下は能力
が低いのではなく“伸びしろ”があるのだと前向きに発想すると、
その後の指導に取り組みやすくなります。
 第3のステップは「肯定的な言葉がけ」です。成果を出すため
に必要な発想や行動内容を、具体的に指示します。その際、「△
△するな」ではなく、「〇〇しよう」と肯定形で言葉がけをする
と、相手の理解が進み動きやすくなります。
 第4のステップは「背中のひと押し」です。相手が一歩を踏み
出せるよう「キミならできるよ」と元気の出る言葉をかけてあげ
ましょう。
 これらのステップのうち1つでも良いので、日頃から意識して
ください。そうすることで、相手に怒りをぶつけたり、自分の考
えや都合を押し付けたりといったハラスメントの種を潰すことが
できます。


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