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ハラスメント問題について考える(10)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
  ハラスメント問題について考える(10)勘違いされる厳しさ
                     占部 正尚

 日本は法治国家ですから、言うまでもなく「目的のためには手段
を選ばず」という考え方は排除されます。ドーピングに代表される
ように、好ましくない手段で金メダルを取ったとしても評価されず
むしろ法で裁かれます。
 しかしパワハラに関しては、する方にもされる方にも「目的のた
めには、そこに愛情や情熱があれば、多少のハラスメント行為もあ
り得る」という意識が働き、撲滅を難しくしています。
 さて、スポーツでも教育でもビジネスでも、どんな分野において
も良い成績を修めようと思えば厳しさは必要です。問題は、その厳
さの表現方法です。
 相手が望ましい行動をせず、期待される成果が出せない時に、指
導的立場の人間がすべきことは、その原因を考え、適切な改善策を
教えたり気づかせたりすることです。
 これには相手の成長を願う愛情と、成長に向けて具体的にどうすべ
きかを示すビジョンが必要であり、時として考えに考え抜く辛抱強さ、
そして予想以上の労力を伴います。
 これは決して簡単なことではなく、乗り越えるための厳しさが求め
られます。そして、指導する側がこうした姿勢を示すからこそ、相
にも改善策に真剣に取り組むという厳しさを要求できるのです。
 ハラスメント行為をする人は、この厳しさの意味をはき違え、単に
恐い顔をしたり怒鳴ったり、時には体罰に及んでしまうのです。

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soshikan

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