メルマガバックナンバー 水江泰資執筆記事

ファシリテーションで多様性を活かす(5)

こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
前回まで、会議の目的を知ることがファシリテーターにとって欠かせない、その理由を「健全な組織活動とは何か」というテーマで、いくつかの視点から解説していくと述べました。
視点のひとつめとして「関係性づくり」を挙げ、会議を開催する側から、目的の明確化の重要性について考えます。
さて、「定例会議をやります。月曜10時に集まってください」とだけ通知された、ある会社の企画課での新製品検討会議の場面です。
すでに10時を5分ほど過ぎています。
A課長「あれ~?10時から始めるって言ったのになぁ… Bさんだけか、来ているのは…」
Bさん「困りますよね~、私は企画書を見てほしいのに!自信あるんですよ!みんなにも時間生産性の意識を持ってほしいですね~」
とやる気満々の姿勢です。
それから2~3分ほどして課員が集まってきました。本課は課長含め8人。会議へ向かう思いはどうなのでしょうか。メンバーの心の声はこんな具合です。
Cさん「あ~ぁ、早く終わらねぇかな」と、端のほうに座りました。
Dさん「とりあえず、出た意見にハイハイって言っておけばいいな… やる気アピールはしておこう…」と課長の視線の入る位置に座りました。
Eさん「Bのやつ、張り切りやがって!絶対に企画書つぶしてやる…」
とBさんの対面に座りました。
Fさん、Gさん、Hさんは「遅れてすみませ~ん」と言いながらも、遅刻への反省はないようです。空いている席にそれぞれ座りました。
さて、お互いの思いなどメンバー同士は知りません。しかし、会議は始まります!

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