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ハラスメント問題について考える(5)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
ハラスメント問題について考える(5) 無自覚のセクハラ
                                     占部 正尚

 今から三十年ほど前、女性の社会進出が盛んになったことを背
景に、セクシャル・ハラスメント、いわゆるセクハラに対して
「No!」という声が上がり始めました。
 セクハラにも様々なレベルがあり、自分の地位の高さを利用し
て、性的な行為を異性に強要することは犯罪であり、法律によっ
て裁かれ罰を受けます。
 この場合、セクハラをした人間は自身の行為を自覚しているこ
とが多く、したがって次回からは罰を受けないようセクハラ行為
を封じようとするでしょう。
 問題は、セクハラが未だに根絶しない背景として、法律には引
っ掛からないものの、相手が心に深い傷を負うケースがあまりに
も多いことです。
 こうしたケースでは“言葉による暴力”が顕著に見られます。
また言った本人がセクハラ発言をしたという自覚が無く、そうな
ると残念ながら改善が難しいのです。
 例えば男性の上司が女性の部下に「きれいだね」「スタイルが
いいね」と言った場合、上司はほめたつもりでいるため、後から
「相手がセクハラと感じたら、それはセクハラだ」と教えられて
も、心から納得するには至らないでしょう。
 研修講師の中にも「今日は若い女性が多いので、いつもより張り
切っています」と挨拶して問題になった人もいます。指導する立場
であるにも関わらず、無自覚でいることがいかに恐ろしいかが分か
ります。


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soshikan

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