メルマガバックナンバー 水江泰資執筆記事

ファシリテーションで多様性を活かす(39)

こんにちは! 
毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
今月は『オンライン会議での議論の進め方』をテーマに、主に司会役に身に着けてほしい、話のまとめ方や参加者の満足度を高める方法を紹介しています。
前回までは、会議の話し合いの3つの種類(会話、対話、議論)の活用方法を紹介し、議論をスムースに進めるためには、冒頭に5つのポイント(目的、目標、議題、ルール、役割分担)を伝えればよいことを紹介しました。
さて、あなたの進行で議論が始まりました。提案者から案が示され、参加者から意見をもらおうとしています。全員からほしいのですが、発言しない方が数名いるとします。その際に使いたいスキルが「意見の引き出し方」です。
すぐにでもスキルを紹介したいのですが、「発言しない」については、さまざまな理由があるため、まずは、それらへの対処方法を示します。そして、次回、具体的なスキル活用の説明に入ります。
一部の参加者から意見が出ない理由には、次の4つがあります。
1. 聴いているが、提案者の説明が分かりにくくて反応できない。または分かってはいても、その参加者には腑に落ちない場合。これらは提案者に補足説明を頼んだり、納得している参加者にどう受け取ったかを述べてもらったりして理解を促しましょう。
2. 会議とは関係ない他の作業をしていて、聴いてない場合。これはオンライン会議が普及するに連れて問題視されてきています。会議へ参加は仕事なのですから、議論に集中するよう促しましょう。
3. 議題が気に入らないとか、提案者が嫌いだという思いがあって反応しない場合。感情的な問題に対しては、「チームとしての成果を優先してほしい」「あなたの意見も大事です」と会議の目的やその方の存在意義を強調し、メンバー意識を持って臨んでもらうように促しましょう。
4. 話すのが苦手、または、偉い人やベテランの前では言いにくいと気後れしている場合。この4が、紹介したい「意見の引き出し方」スキルの対象です。次回に具体的な説明をしますのでご期待ください。

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