メルマガバックナンバー 占部正尚執筆記事

講師に求められる仮説力と質問力(3)

■ワンポイント・エッセイ
「講師に求められる仮説力と質問力(その3)」占部 正尚

 講師が的確に仮説を立てながら講義内容を深めていくためには、
多面的・俯瞰的・本質的という3つの切り口で考えることが大切
であり、今回は多面的な物事の見方について解説します。
 例えば、リーダーシップ研修を行う際、「リーダーとは力強く
あるべき」と一面的に考え、大きな声で断定的な口調のスピーチ
訓練だけをしても、おそらく顧客が期待する成果には結びつかな
いでしょう。
 そこで、多面的な考察のフレームワークとして、テクニカルス
キル(技術力)、ヒューマンスキル(人間関係調整力)、コンセ
プチュアルスキル(概念形成力)の3点がよく利用されます。
 優れたリーダーになるためには、まず部下をやる気にさせ、能
力を十分に発揮させるために必要な“知識(技術)”が必要です。
 また、部下の気持ちを察し、動機づけるための言葉がけをして
いくという“人間関係”の深耕に関わる発想や行動も大切です。
 加えて、業績を上げていくためには、組織の問題点と発生原因
を的確に分析し、有効な対策を講じるという“概念”に沿った思
考力が必須です。
 このように、1つのテーマに対して多面的に考察しながら講義内
容を組み立てていくことを習慣化しましょう。
 次回は、より顧客満足度を高めるための俯瞰的な考え方につい
て解説します。


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