メルマガバックナンバー 大嶋友秀執筆記事

「営業でつかんだコミュニケーションのツボやコツ!」(15)

 みなさん、こんにちは!スピーチコーチの大嶋友秀です。
 営業の商談をテーマにした9回目です。今日で「描写力」は最後になります。そこで注目したいのは、あなたの描写力を倍増させる質問のコツです。
 質問については、このメルマガでもこれまで扱っています。
ひとつは、相手の要望を知るための素朴な問いです。もうひとつは、相手の答えを深めるものでした。今回は、描写力を高める方法として考えます。
 私がメディア制作会社の営業時代のことです。ある機械メーカーの担当者に、プロモーション用のサンプル動画を見せて、ビデオ制作のセールスをしました。二つの例から考えましょう
NG例
 わたし「御社の精密機械をこのようなアニメーションで見せると、ユーザーさんははっきりと効果を理解するでしょう」
 顧客「うーん、確かにねえ」
 わたし「では、次に価格説明をします」
OK例
 わたし「御社の精密機械をこのようなアニメーションで見せると、ユーザーさんははっきりと効果を理解するでしょう。ユーザーさんがこれを見たら、どんな感想を持ちそうですか?」
 顧客「なるほど、そうか!複雑な仕組みがひと目でわかる!」
 実際に、私はOK例で話をして、この仕事を受注しました。
 ここで大切なのは、わかりやすい説明や描写でも、聞いた人が想像できなければ理解できないことです。N G例では、私は説明を終えて、さっさと次に進めています。ところがO K例では、説明のあと質問しました。その結果、顧客は効果を体感することができました。
 ぜひ、あなたの発言の後に「あなただったらどうですか?」と尋ねてみましょう。
 例えば、会議で「今回のプロジェクトはこの企画を提案します」だけで済まさず、その後に「これが採用されたら職場はどう変わりそうですか?」と加えます。参加者が想像してイメージを思い浮かべると表情が変わってきます。こんな質問があると、話した言葉が臨場感を持ちます。
 では、またお会いしましょう。

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