毎月2回、第1、3土曜日に歴史上有名な武士や武芸者が詠んだ短歌「武道歌」を紹介しています。古くから伝わる言葉の中には、少し視点を変えて読めば、現代に生きる私たちにも役立つものがあります。
引き続き、戦国時代末期に創始された一刀流に伝わる歌を取り上げます。
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心体もかねも正しくつとむべし これ兵法の五常なりけり
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「かね」とは規律、礼儀の意味です。「五常」とは、人が守るべき5つの道、例えば仁義礼智信のようなものを言いますが、ここでは極意の意味で用いられています。心と体の状態を良くし、規律にそって礼儀正しい生活を送る。月並みなようですが、これが極意なのです。常に「つとむべし」と自らに言い聞かせたいものです。
現代に活かす武道歌(45)