毎月第1,3金曜日は、歴史上有名な武士や武芸者が詠んだ短歌「武道歌」を紹介しています。古くから伝わる言葉の中には、少し視点を変えて読めば、現代に生きる私たちにも役立つものがあります。(今月は第2,4にお送りします)
今月も、柳生家の家臣、庄田喜左衛門(江戸時代前期 生没年不明)の歌を取り上げます。
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理が過ぎて非になるものぞ兵法は 所作の稽古をまづはげむべし
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ここでいう「所作」とは、技の動作のことです。「理屈が過ぎてはいけない、具体的な動作を習得するように励みなさい」と述べています。前回「智恵の病」という言葉が出ましたが、それに通じる考え方です。何事も、身体を使ってすることは知識や情報を頭で理解するばかりでは習得できません。理屈抜きに動いてみる、練習してみることが大切です。