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□ 講師道錬成道場『雙志館』通信 -2020年3月10日-
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■ワンポイント・エッセイ
講師のリスクマネジメント(3)いま、そこにある危機 その3
占部 正尚
講師にとってのリスクとはどのようなものでしょうか。最大の
リスクは、何と言ってもセミナー・研修の仕事が失われることで
ょう。
原因はいろいろ考えられますが、まずは講義が面白くなくて次
から仕事が入ってこなくなったり、体調を崩して登壇できなくな
るといった「自己責任」によるものがあります。
次に、天変地異や伝染病、社会・経済面での混乱などにより仕
事そのものが中止になったり発生しないという「他己責任」もあ
り得ます。
「自己責任」については別の機会に触れることにして、今回は
「他己責任」について考えます。
さて、自然災害や経済恐慌などは、いくら頑張っても個人で防
ぐことはできませんが、プロの講師としては無策のお手上げ状態
で嘆き悲しんでばかりもいられません。
過去を振り返ってみれば、1990年代の前半にバブル経済が弾け
て企業の業績が低迷し、セミナー・研修の開催数が大幅に減少し
たり、2008年のリーマンショックによる金融危機、2011年には東
日本大震災の影響で、やはり講師にとって戦々恐々の事態に陥り
ました。そして、新型コロナウィルスの世界的な蔓延・・・。
つまり、講師にとっての大きなリスクはしばしば発生しており、
講師経験の長い人は、これらの危機的な状況を何らかの手段で乗
り越えてきたのです。
次回以降、具体的な手段や方向性について解説します。
講師のリスクマネジメント(3)占部正尚