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労働という切り口で考える(13)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
労働という切り口で考える(13)感情労働を支える“心”
                                    占部 正尚

 講師が研修業務において怒りや悲しみを感じたとき、単に感情
を『抑制』するのではなく『昇華』していきたいものです。
 そのためのポイントは、常日頃から物事を『俯瞰』する習慣を
身に付けることです。すなわち、一段高いところから全体を見渡
すことが大切なのです。
 受講生の見当違いな質問や担当者からの無理な注文に対して、
感情がマイナスに動くのは、講師が彼らと同じ目線になっている
からです。
 興味本位であったり、自分たちの都合のみを優先した言動をい
ちいち正面から受けると、それはストレスとなって精神的な負荷
が大きくなります。
 しかし、『俯瞰』することによって、講師としての使命や研修
の目的を明確に意識でき、「その質問は研修の進行の妨げになっ
ていないか」「その注文を受け入れたら研修の質が落ちないか」
などと冷静に考えられるようになります。
 ここまでくると、腹を立てることなく「その質問は休憩時間に
個別に受けます」と諭したり、「研修の質を保つために再考して
いただきたい」と申し出ることができます。
 こうした一連の流れは、講師自身の感情を穏やかにしつつ、受
講生や担当者に本来考えるべき大切なことを教える余裕もできま
す。
 それなりに場数を踏まないと、なかなか『俯瞰』することは難
しいと思われるかも知れませんが、次回は比較的取り組みやすい
手法を解説します。


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soshikan

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