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労働という切り口で考える(8)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
 労働という切り口で考える(8) 頭脳労働を支える“技”
                                    占部 正尚

 今回は、頭脳労働者である講師が“技”を高めるために『習得』
した知識や情報を、『修得』すなわち自分のモノとして昇華させる
ための2つのポイントを考えます。
 1つ目は、オリジナリティーです。まずは『習得』した全ての物
事に、独自の解釈や他者が真似のできない伝え方を考えてください
 例えば、マーケティングに関する講義をする人は大勢いますので、
その中で高く評価されて選ばれ続けるのは至難の技です。
 しかし、「戦国時代の天下人は、結果としてマーケティングの理
論に沿った活動をしていた」といった切り口を持つことができれば
その講師にしかできない講義内容ができあがります。当然、研修・
セミナーの企画者からも注目されるでしょう。
 2つ目は、背水の陣と臨機応変です。経験の浅い講師であれば、話
したい情報を書いたメモや進行表を見ながら話すでしょう。ただし
ワンランク上に進もうと思うなら、見るのはテキストと受講生の顔
けにしてください。
 メモを見なくても講義できると腹をくくるのです。そして、受講生
の反応を見ながら、より高度な情報を付け加えたり、逆に初歩的な
容に切り替えたりと、研修の主役である受講生が理解しやすい講義
演出していくのです。
 もし、すぐには無理だと感じた方は、今すぐにメモや進行表を思い
切って捨てましょう。全ては、そこから始まります。


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