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労働という切り口で考える(6)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
 労働という切り口で考える(6) 頭脳労働を支える“心”
                                   占部 正尚

 前回の大隅良典博士のエピソードは、頭脳労働者である講師に
とって大切なこと、すなわち心技体のうち最初に示される“心”
が大切であることを示唆しています。
 さて、頭の回転が速い人ほどテクニックに溺れる傾向があり、
心技体の“技”に走りがちです。
顕著な例としては、受講後のアンケート結果を良くするために、
立ち位置、スライドの見せ方などを工夫することに精を出す講
師が目立ちます。
 しかし、研修担当者の多くは経験・実力を兼ね備えた人事の
プロですから、その講師が上辺の技に凝り固まっているのか、
それとも受講生のスキルアップを心から願っているのかは見抜
かれます。
 では、どのような“心”が望ましいのでしょうか。それは、
大隅博士が最初は科学分野の難しい話をしながらも、受講生の
反応を見て、素早くダイエットを題材にした易しい内容に切り
換えたことにヒントが隠されています。
 単に明晰な頭脳だからできた訳ではありません。博士が
「主役は受講生」というスタンスで、「より教養を高めて欲し
い」「科学分野の重要性を多くの人に知って欲しい」という
“心”で講義に臨んだからです。
 言い換えれば、“想い・理念・ビジョン”など、様々な表現が
できますが、講師としての受講生に対する“心”、自身の仕事に
対する“心”をしっかりと固めることが、選ばれ続ける講師に
なるための第一歩なのです。


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soshikan

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