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労働という切り口で考える(11)占部正尚

■ワンポイント・エッセイ
労働という切り口で考える(11)新たなカテゴリー「感情労働」
                      占部 正尚

 近年はストレス社会と呼ばれ、職場ではパワハラやブラック企業
問題が蔓延し、対外的にはモンスター・クレーマーへの対処が増え
るなどして、精神疾患に陥る社員が続出する事態が多方面で見られ
ます。
 こうした背景により、「感情労働」すなわち感情をコントロール
することで賃金を得るという新たなカテゴリーが「頭脳労働」から
派生しています。
 教師や接客業、サービス担当など、人と接してコミュニケーショ
ンが重視される職種は、すべて「感情労働」に属すると考えられま
す。
 対応策としては、メンタルヘルス研修やアンガーマネジメント
(怒りと上手く付き合う手法)研修などが企業・団体において採用
され、一定の成果は上がっているようですが、国全体で見ると未だ
これから考えるべきことが山積しています。
 さて、講師業は「感情労働」の最たるものといえます。受講生の
中には、ヤル気がなく、つまらなさそうにしている人もいるでしょう。
あるいは、的外れな質問を激しく講師にぶつけてくる受講生もいる
しょう。
 研修室を出れば、企業の担当者から「同じ時間枠で、もっと多くの
事項を講義して欲しい」など、無理難題を課されることもあるでし
う。
 研修講師こそ怒りや悲しみに取り囲まれた典型的な感情労働者であ
り、感情のコントロールに選ばれ続けるためのヒントが隠されてい
のです。

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soshikan

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