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 「ファシリテーションで多様性を活かす(36)」

こんにちは! 
毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
今月からは『オンライン会議での議論の進め方』をテーマに、主に司会をする人に役立つ、話のまとめ方や参加者の満足度を高める方法を紹介しています。
前回は、その導入編として、会議とは何か、議論とは何か、について説明しました。
そして、司会者が、会議の話し合いには3つの種類(まずは会話、次いで対話、その発展の上に議論)があることを知り、場面に応じて使い分ける必要があることも述べました。
そこで今回は、議論のベースとなる会話のコツ、来週に対話について説明します。
さて、話し合いは会話から始まります。
まずは身近な話題でのおしゃべりで場を和ませ、人間関係をよくしましょう。
対面では休憩時間、喫煙所や給湯室など気軽な雰囲気で社内外の情報交換がされるものです。
しかし、オンラインではうまく出来ない場合があります。
対面ではよく話す人が、まるで借りてきた猫のように静かにしていることはありませんか。
話したい同士が集まり始められる対面の会話とは違い、オンラインでは多くの顔が正面を向いて映り、その状況に圧倒され、なかなか口を開けない人もいます。
どうしたらいいのかわからなくて、しばらく全員黙ったままという経験はありませんか。
オンラインでの会話は、安心感があり、関係性が良くないと進まないため工夫が必要です。
話しやすくするきっかけの言葉や軽いテーマを投げかけてみましょう。
例えば、「最近音楽聴いてる?」「コロナが明けたら行きたいところは?」「宅配のフードサービスが流行っているようだけど、使ってる?」などを事前に準備しておくことをお勧めします。
なお、「最近どう?」「何かある?」といった大雑把、漠然とした問いかけは返答しづらいため、具体的に答えやすい問い(お題)にしましょう。参加者の現状を確認し合える効果もあります。
次回は、「議論」しやすくする「対話」のコツを紹介します。

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