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統合的人生設計からのキャリア形成(1)

 こんにちは!皆様お久しぶりです。第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。今回からは4回にわたり「統合的人生設計からのキャリア形成」についてお伝えしていきます。
 統合的人生設計とは、キャリア理論の第一人者であるサニー・ハンセン博士が提唱した概念です。具体的には自分のキャリアを考えるとき、仕事だけではなく家庭での役割、そして人生全体についても意識しましょう、というものです。ハンセン博士はなかでも「家庭と仕事を結びつける」ことを重要視しています。専業主婦が減り、親の介護をする人の比率は大きくなるなど、多様化社会では家族の在り方も変化してきました。現代では共働きが当然になった他にも、家庭での役割が増えているのです。
 だからこそ、結婚し所帯を持った人にとって「転職したい」「仕事を再開したい」という希望は、今まで以上に自分の意思だけで決められなくなってきました。もっと仕事に集中したいけど子育てが忙しい、共働きなら転勤のある会社には転職しづらい、など家族がいることでさまざまな制約が出てくるからです。家庭
を持った、転職した後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、これからは家庭と仕事を結びつけ、家族の状況も考慮に入れたキャリア形成が必要なのです。
 そこで次回から4回にわたり、以下の節目における統合的人生設計とはどのようなものかをお伝えしていきます。
1) キャリアプランを作成するとき
2) 転職活動をするとき
3) 収入が少ないと感じたとき
4) 起業したいとき
 それぞれの機会で、家族ひとりひとりのライフイベントを意識し、それらにどの程度自身が関わる必要があるかを考えます。もちろん家族のために諦めてばかりいられません。自分のやりたいことを実現しつつ家庭での役割も果たせるよう、また家族がお互いのキャリア形成を支え合えるよう、統合的人生設計によるキャリアプランを進めていきましょう!

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