こんにちは!第1、3月曜日を担当いたしますキャリアコンサルタントの柴田登子です。ゴールデンウィークの配信休止に伴い、5月分は第2、第4月曜日にお届けします。
人前で話すメリット、引き続き「誰かに助けを求められるようになる」についてです。前回、困っているときに誰かに相談できない理由として、1)自分が抱える問題をうまく伝える自信がないから、2)話しても聴いてくれる、助けてもらえると思えないから、を示し1)について説明しました。今回は2)をお伝えします。
以前、人前で話す準備をするときまず誰かに聴いてもらい、その人に内容や伝えたいメッセージを理解できたかを確認し、もらった感想やアドバイスに沿って修正するようにとお伝えしました※。的外れな意見を言う人、無関心な人もいます。しかし参考になるアドバイスもあるはずです。そのうちの「これは活用できるかも」と思うものを取り入れていけばスピーチは改善されます。ネガティブな意見もなぜそう言われたのか、どう言えば納得してくれたのかを考えてみれば、結果的に改善への手掛かりになります。こうした作業を繰り返すと、「聴いてもらう」への抵抗感は減り、それが役に立つ(=助けになる)と気づくのです。
ところで、私はカウンセリングでさまざまな職場での悩みを伺っています。多くの方が「仕事がうまく進まない」「上司からよく思われていない」「自分のスキルが足りない」という不安を持っています。そのような時には「それを誰かに指摘されましたか?」と尋ねます。たいていは自身の考えすぎだからです。しかし何かしら指摘されたのなら、その人にとって自分の課題に気づく機会になります。こういうときにも「話したところでどうにもならない」と躊躇せず、スピーチの準備と同様まず誰かの客観的な意見を聞いてみましょう。ただの考えすぎならそこから解放されますし、そこに問題があれば解決のための第一歩になります。