こんにちは!毎週水曜日を担当する水江 泰資(みずえ ひろよし)です。本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
今回は、会議を楽しくする方法をお伝えします。
楽しくとはいっても享楽的ではなく、あくまでも仕事の一環ですから、積極的な参加を促すにはどうすればよいかという意味合いで捉えてください。
方法のひとつめは招集メールの工夫です。
実際、集まったにもかかわらず、「えーと、何するんだっけ?」という会議が多くありませんか。特に定例のものではありがちですね。
失敗する会議の一番の原因とも言えるのは「不明瞭な開催案内」であり、会議室に集まる前から発生していますので、まずはこれを解決しましょう。
「会議をするので集ってください」だけでは参加意欲が高まるわけがありません。招集メールを出す際には、いつどこでといった基本情報に加え、次のふたつの要素を伝えれば、対象者は前向きに参加したくなります。
1. 開催する目的や意義、理由
これは、「なぜ」に相当します。例えば、支店長会議ならば、「当社の一翼を担っている皆さんだからこその考えや意見が必要です」と組織の一員としての承認欲求を満たし、かつ、自尊心を刺激し、「自分が出席しないといけない」と思わせる文にしましょう。
2. 議題や手段
これは、「どのように」に相当します。例えば、営業会議ならば、「今月の売上報告を求めます。前年同月と比較したうえで、今後の打ち手を提案してください。一人10分です。別途質疑応答の時間も確保してあります」と具体的に提示しましょう。
これらの情報は、会議が突発的、緊急に開催される場合ならばなるべく早めに、また、あらかじめ日程が決まっている定例会議ならば、遅くとも前の週には伝えるのが望ましいです。
次回は会議を楽しくする方法のふたつめとして、「事前の資料共有」をお伝えします。
オンラインによるファシリテーション(4)