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ファシリテーションの基礎となる思考方法(2)

こんにちは! 
毎週水曜日を担当します水江 泰資(みずえ ひろよし)です。
本エッセイでは、少人数の打合せや会議運営で役立つファシリテーション・スキルを紹介しています。
今月から、その基礎となる論理思考(ロジカルシンキング)の解説を始めています。
前回からは論理思考の具体的な活用方法として「相手にとって分かりやすい説明の仕方」をテーマに挙げ、便利な道具『フレームワーク(思考の枠組み)』のひとつ『PREP法』を紹介しました。
※PREP法については前回号をご覧ください。

今回は、『5W2H』です。ビジネス文書の中でも主に通達や連絡目的で使われます。
5W2Hについては、知っている、名前くらいは聞いたことがあるという人は多いでしょう。
しかし、これをフレームワークと認識している人は少ないのではないでしょうか。

頭文字がWの英単語5つと、Hのものが2つから成る造語で、構成する要素は、次の7つです。
When(いつ:日時), Where(どこ:場所),Who(誰が:主催者や参加対象者), Why(なぜ:目的), What(何を:目標や内容), How(どのように:手段), How much(いくらで:費用)です。これにHow many(どれくらい:数量)を加えて5W3Hとするなど、業種によってアレンジされることもありますが、基本はこの7つです。

フレームワークは、伝える側の思考の整理に役立てるのが主な目的ですので、相手に伝える際にすべての要素が使われることはむしろまれです。
手元に通達文書の類があれば見てください。
必ずしも7つの要素は明示されていませんね。
会議の開催通知で「いつ」「どこで」の記載はあっても、「なぜ」や「いくらで」は無いのが普通です。
しかし、フレームワークの存在を知っていれば、「なぜ会議をやるのか」「会議にかかる経費は?」と省略された要素が持つメッセージを推量し、会議に臨む心構えが出来ます。

次回も「相手にとって分かりやすい説明の仕方」として、ビジネスで使える便利なフレームワークを紹介します。

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