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ファシリテーションで多様性を活かす(6)

こんにちは!毎週水曜日を担当いたします水江 泰資(みずえひろよし)です。
前回まで、ファシリテーターにとって会議の目的を知ることが重要であり、その理由を「健全な組織活動とは何か」というテーマで、いくつかの視点から解説していくと述べました。
視点のひとつめとして「関係性づくり」を挙げ、会議を開催する側から、目的の明確化の重要性について考えます。
さて、「定例会議をやります。月曜10時に集まってください」とだけ通知された、ある会社の企画課での新製品検討会議の場面です。課長を含め8名のメンバーが全員そろったのは10時10分です。
A課長が「では会議を始めま~す」と軽い口調で開会宣言。すかさずBさんが投げ込みます。「困りますね、10分も遅れてます。皆さん、時間生産性の意識を持ってほしいですね!」
メンバーはバツの悪そうな顔をしていますが、A課長が「まぁまぁ、みんな忙しいんだから…」と取りなします。
少し重い空気が漂う中、Eさんが口を開きました。
「今日は何の会議ですか?」
A課長は、待ってましたとばかりに「今日は新規企画のアイデア出しをやろうと思っているんだけどね!」と努めて明るく答えます。
それを聞いてBさんが「それはグッドタイミング!ぜひこれを検討してください!」と企画書のコピーをメンバーに配ろうとしました。
するとEさんが遮りました。
「え?ちょっと待ってください。聞いてませんよ。課長、アイデア出しをするならするって、先に言っておいてくれないと・・・」
他のメンバーもEさんの言葉にうなずき、納得できない、という表情を浮かべています。
思いがけない反応に、A課長は困惑しました。
(えっ?この場で考えればいいじゃないか・・・みんなで自由に意見を出し合うのが会議だろう?何が不満なんだ?)
会議室は再び重い空気に包まれてしまいました。さて、これからどうなるのでしょうか。

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水江泰資

水江 泰資

研修講師、国際認定ファシリテーター
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